講座概要
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 白坂研究室(以下、慶應SDM 白坂研究室)と
株式会社東京山側DMCが贈る、
多摩エリアのイノベーター育成を目的とした集中講座です。
体験学習、アドベンチャートラベル、自然公園の活用、内水面漁業と、
多彩なテーマで多摩の未来を描く3日間。
理論と実践を融合させ、地域課題をビジネスチャンスに変える、あなたの力を呼び覚まします。
実施背景
なぜ多摩エリアなのか
そもそも多摩エリアとは?
多摩エリアとは、東京都の23区以外のエリアで、30市町村から構成されます。東京都の人口のおよそ1/3、429万人が在住しています。
(令和4年1月1日時点)
多摩エリアの魅力
23区が国際経済都市であることは言うまでもありませんが、多摩エリアもまた、豊かな自然環境、独自の歴史・文化・産業を有する魅力的なエリアです。特筆すべきは都心部とのアクセスで、1時間で大自然と大都市を行き来できる都市は、世界でも東京都だけと言われています。人口900万人以上を擁する23区と、羽田空港・成田空港から入国するインバウンドを顧客とすることができ、様々な事業化のチャンスがあります。
多摩エリア×イノベーター育成
日本全国の地方と同様、多摩エリアにおいても人口減少により様々な問題が発生していますが、根本的な課題としては、地域の仕事の魅力が都心部と比して相対的に低く、若者が流出してしまうことです。
今、多摩エリアに必要なのは、「地域の課題をビジネスチャンスに変え、地域の魅力の再編集を通して事業化できる人材」です。こうした人材を育成することが、多摩エリアの長期的な発展に寄与します。
本事業にかける想い
はじめまして。本事業を企画・運営する、株式会社東京山側DMC代表の宮入正陽です。
私たちは、多摩エリアの中でも中山間地域にあたる「東京山側」において、自然体験を通して子どもの非認知能力を育む「探究型自然体験学習スクール」や、インバウンド向けの「アドベンチャートラベル」事業などを行っています。
地域における取り組みで一貫していることは、地域の歴史・文化・自然の本質的な価値を捉え、再編集し、事業化すること。それを地域の若者が実行できるように仕組化することで、地域の仕事を創ることです。事業を始めて数年経った現在は、私よりもはるかに若いメンバーが、地域の課題をビジネスチャンスに変え、地域の魅力の再編集を通して事業化できる人材、つまりイノベーターへと育っています。
私が事業を営む、多摩エリアの「東京山側」においては一定の成果を出してきましたが、より広範囲でイノベーターを育成する必要があると思い立ち、慶應SDM 白坂研究室様と連携して本講座を開設しました。本講座を受ける受講生の皆様が、イノベーターへと成長し、多摩エリアの発展に寄与するきっかけとなりましたら幸いです。
本講座の特徴
慶應SDM 白坂研究室の監修
慶應SDM 白坂研究室が監修する3日間のプログラムを通し、新しい価値を生むアイデアを創出し、その実現のための仕組みを構築する方法論であるシステムxデザイン思考を学びます。
慶應SDMの詳細は以下のページをご覧ください。
白坂成功研究科委員長メッセージ
地域活性化に貢献
本講座では、地域のリアルな課題の解決策を検討するため、地域活性化に貢献できます。また希望者へは、講座後も、東京山側DMCの事業を通して実践の機会を継続して提供可能です。
同志との出逢い
本講座の関係者を中心に、多摩エリアの地域課題解決を目指す「多摩イノベーション・カンファレンス(仮称)」を設立します。多摩エリアへの想いを持つ同志と出会う場を提供します。
講座の流れ
1日目は、選択したテーマについて、現場でその課題と対峙している東京山側DMCメンバーの講義から学びます。また、慶應SDMの講師より、新しい価値を生むアイデアを創出し、その実現のための仕組みを構築する方法論であるシステムxデザイン思考を学びます。
2日目は、選択したテーマについて、東京山側DMCのメンバーのアテンドのもと視察を行います。例えば、あなたが「アドベンチャートラベル」というテーマを選択したのならば、現役のアドベンチャートラベルガイドと青梅の御岳山へ赴き、実際にアドベンチャートラベルを体験します。DAY1で想定した地域課題のリアルを体感し、DAY3での活動に繋げます。
DAY2のフィールドワークで得た情報をもとに、システムxデザイン思考を使って地域課題をビジネスで解決する案を4~5人のグループで考えます。検討後、各グループからプレゼンテーションを行います。慶應SDM 白坂研究室の講師、東京山側DMCのメンバーが、各々の立場からフィードバックを行います。
本講座の舞台
舞台は多摩エリアの「東京山側」。都心から1時間程度であるにも関わらず、豊かな自然環境を有します。
システムxデザイン思考とは?
システム思考とは、ものごとをシステム(要素間の関係性)としてとらえることである。
デザイン思考とは、チームで観察(Observation)、発想(Ideation)、試作(Prototyping)をなんども繰り返しながら協創するイノベーティブな活動を指す。
システムxデザイン思考とは、論理的な視点で「木を見て森も見る」ような、いわゆるシステム思考の視点と、感性も駆使した視点で顧客価値を重視しながら新たな製品やサービスを見つけ出すような、いわゆるデザイン思考の視点の両方をもちながら、デザインの対象に接していくこと。
引用:慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科. システムデザイン・マネジメントとは何か 第2版
本講座で扱うテーマ
本講座では、多摩エリア(特に山間部エリア)の資源を活かすことができる4つのテーマを対象にワークショップを実施します。受講生は関心のあるテーマを1つ選択し、3日間で集中的に学び、体験します。
1.体験学習
東京山側DMCは、あきる野市を拠点に、子どもの「意欲の根っこ」を育む探究型自然体験学習スクールを運営し、年間2万人を都心部などから誘致しています。その過程で、耕作放置地の解消など、地域課題解決にも貢献しています。本テーマにおいては、地域における体験学習の効果と可能性について学びます。
2.アドベンチャートラベル
コロナ禍で減少した訪日外国人数は再び増加傾向にあり、主に外国人富裕層をターゲットとした「アドベンチャートラベル」が注目されています。本テーマにおいては、地域におけるアドベンチャートラベルの現状と推進にあたっての課題について学びます。
3.自然公園の活用
意外に思われるかもしれませんが、東京都の面積のおよそ4割は自然公園が占めており、3つの国立公園(秩父多摩甲斐国立公園、富士箱根伊豆国立公園、小笠原国立公園)を有しています。豊かな自然環境を、東京都はまだ十分に活用しきれていません。本テーマにおいては、都心と大自然が隣接する世界で唯一の地域である東京都における、その可能性を探ります。
4.内水面漁業
子どものころ、川釣りを楽しんでいた方は多いでしょう。内水面漁業とは河川における漁業を指しますが、山間部から都心部を横断するように流れる河川を有する東京都においても漁業は盛んです。本テーマにおいては、漁業の隠れた可能性について探ります。
想定対象者
多摩エリアにゆかりのある方を対象としています。法人、個人いずれの形式でもご参加可能です。
多摩エリア在住の方
「多摩エリアをよくしたい!」という想いはあるが、何をやればよいか、どうやってやればよいかがわからない方
多摩エリア出身者
「多摩エリアで働きたい!」という想いはあるが、地域の仕事は魅力が少ないと感じ、結局都心で働いている方
多摩エリア関係人口
多摩エリアと関わる中でその魅力に気づき、多摩エリアを元気にすることに貢献したい方
講師紹介
大浦 史仁
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 特任助教
慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 2017年終了。
主な研究分野はシステムズエンジニアリングにおける設計者のコンピテンシー教育、システム設計時の概念モデル作成方法。2018年より特任助教として活動。主な担当講義は、システムデザイン・マネジメント序論、デザインプロジェクト、イノベーティブワークショップデザイン論。
櫻澤 裕樹
株式会社東京山側DMC 探究型自然体験学習スクール 校長
環境省生物多様性センターおよび地方環境事務所にて、全国の生物多様性関連調査や自然再生事業等の企画・調整業務に従事後、地元あきる野市に帰還。『みちくさの達人』と称して、環境教育系番組等の監修・出演など、各種メディアで発信中。大地といきものの不思議、多様性について楽しく学ぶ、東京山側探究型自然学習プログラムを提供している。
師岡 龍也
株式会社東京山側DMC アドベンチャートラベルガイド育成事業 リーダー
あきる野市出身。あきる野市の猟友会会長の祖父から影響を受け、幼いころから自然環境に対して興味を持つ。映像クリエイターとして独立した後、2022年、フォースウエルネスに参画。探究型自然体験学習の講師陣のリーダーとして、年間2万人の事業へと成長させた。空手、サーフィン、釣りといった多種多様なアクティビティで大会優勝の実績を持ち、スキルとリーダーシップを活かした指導は高い評価を受けている。
村野 夏生
株式会社東京山側DMC スクール講師 兼 アドベンチャートラベルガイド育成担当
農業の可能性を感じて、あきる野市五日市に移住。2022年、探究型自然体験学習の講師として活躍、親しみやすい人柄が人気のスクール事業の看板講師。
要綱
日程 | 本講座は4つのテーマごとに日程が異なります。開催時期は9月~11月を予定しております。 詳しくはお問い合わせください。 【現時点想定スケジュール】 10月-11月:内水面漁業 →10/27(日),11/2(土),11/3(日) 11月:自然公園の活用 →11/10(日), 11/16(土), 11/17(日) 11月:体験学習 →11/23(土), 11/30(土), 12/1(日) 2月:アドベンチャートラベル →2/1(土), 2/8(土), 2/9(日) |
参加費 | 132,000円(税込) ※3日間の研修で、1名あたりの参加費です。 ※会場までの交通費、食事代は含まれません。 |
開催場所 | 本研修は3日間です。 1日目と3日目は、立川駅近辺の貸会議室にて講座を実施します。 2日目は、東京都あきる野市または青梅市にお越しいただき、フィールドワークを実施します。 |
資料請求およびお問い合わせ
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説明会参加をご希望の方
毎週、本事業の説明会を開催しておりますので、こちらもお気軽にご参加ください。オンラインでも参加可能です。